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杉原 里志

コトバは過去と未来の中間にある

ミッション 2021.04.06

杉原は、かなり口数が少ない方です。

ただ、ビジョンやミッションを生み出すとき

結構な時間を確保してもらっています。

 

 

杉原と一緒に活動された方は

よく分かるかもしれませんが

質問もたくさんします。

 

 

その理由についてです。

 

 

企業なのだから

もちろん利潤を追求しなくては

ならいし、利益をあげないことには

食べていけません。

 

 

 

ビジョンをつくるとき

利益を上げるということだけを

目的にしたビジョンは本当の共感を

生むことはありません。

 

 

そのビジョンは何のためなのか。

誰のためのものなのか。

 

 

「どんなビジョンなのか」

という以前に

「なぜそのビジョンを掲げるのか」

という理由が必要です。

 

 

意見をするためには
そのミッションを掲げた理由を
知らないといけません。

 

 

耳障りのいいミッションだけでは
人の心を動かすことはできません。

 

 

ミッションやビジョンが
社員やスタッフそして
顧客の心を惹きつけるのは、

そのミッションの裏にある
「思い」が伝わるからです。

 

 

情報量が爆発的に増え、
感性が進化した私たちには
その思いが本物かどうかが
わかってしまいます。

 

 

どんなにうまく取り繕おうとしても、

それもうバレバレです。

 

 

だから経営者は自分の心に
素直にならないといけません。

 

 

収益がすべてだ
というのであればそれもOK。

 

 

それならば社員や消費者にも

「給料が高い」
「お得なサービス」
というメリットを提供し続ければいいからです。

 

 

「思い」には「思い」で答える。
「好き嫌い」には「好き嫌い」で答える。

そして、「損得」には「損得」で答える 。

 

 

それが人間の心理というものでしょう。

 

 

これは、どれが正しいかという
経営哲学的な話ではなく
どういう生き方がしたいかという
人生哲学の問題ともいえます。

 

 

そういう意味で
「人が人を呼ぶブランド」とは
「トップやリーダーの生き方」
が生み出すブランドだといえます。

 

 

 

 

しかし、マザーテレサみたいな
人になろうというのではありません。

 

 

自分だって、そんな偉人になれないし
なりたいとも思いません。

 

 

重要なのは、仕事人としての生き方。

 

 

仕事をするうえで、
「これだけは絶対に妥協しない」
というもの。

 

 

そのこだわりが共感を生むのか
どうかということが重要なわけです。

 

 

では、そのこだわりが何なのか。

自分たちの強みは何なのか。

 

 

自分たちが現在顧客から選ばれている

理由を明確にすることが必要です。

 

 

しかし、これがかなり難しい。

 

 

お客さんがいるのだから

お客さんに聞けばいいじゃないか。

そう思われる方も多いでしょう。

 

 

ただ、お客さんも実は選んでいる

理由を明確に語ることができない

ことが多いわけです。

 

 

なら、自社のことなのだから

自分たちが一番知っているはずですが

 

 

実際に強みを見つける取材をすると

まったく的はずれなところを

自社の強みと捉えている経営者や

社員が多いことに気づかされます。

 

 

それは、自分の会社を

知りすぎているからです。

 

 

自分の匂いが

自分ではわからないように

 

 

自分の良さも

自分では見つけ出しにくいのです。

 

 

自分もこういった仕事を

しているにも関わらず、

 

 

自社の強みをあぶり出すために

わざわざ社外の人にインタビューして

もらった経験もあります。

 

 

それほどまでに、

自社の強みを明確にするのは

とても難しいのです。

 

 

そしてここを間違えてしまったら

すべての戦略は意味のないものになって

しまいます。

 

 

簡単に「ウチの強みは○○だ」

と決めつけるのは危険な行為です。

 

 

自社の強みを見つけ出すための

第一歩が、自社の歴史を紐解くことです。

 

 

どういういきさつでこの会社が誕生したのか。

どんな出会いがあったのか。

どんな事業が生まれ

どんな事業が生まれなかったのか。

 

 

社歴とは、やってきたことの

歴史だと考えている人が多いのですが

それだけでは歴史を把握したとはいえません。

 

 

何かをやってきたということは

それ以外のことをやってこなかったという

ことでもあります。

 

 

それは、なぜか。

ただ、気づかなかっただけなのか。

あるいはあえてやらなかったのか。

それは事業へのこだわりからか。

あるいは地域へのこだわりか。

 

 

やってきたことと

やってこなかったこと。

 

 

その2つを明確にしながら

強みを見つけたりします。

 

 

それを明確にすることで

自分たちが何にこだわってきたのか

明確になります。

 

 

「こだわり」や「譲れないもの」は

強みの源泉です。

 

 

ただしそれは、自分勝手な思い込みであってはいけません。

 

 

こだわりとは顧客の心を

惹きつけるものでなくてはいけません。

 

 

何が顧客を惹きつけてきたのか。

何をもって選ばれてきたのか。

 

 

本当の強みをあぶり出すためには

売れた商品や利益が出た戦略を

分析するのではなく

実際に起った小さなエピソードを

並べてみる必要があります。

 

 

社員と一緒に泣いてしまった思い出。

もしもそんなエピソードがあるのなら

なぜ泣いたのかということを

突き詰めて考えてみる。

 

 

そういったエピソードの中に

本当の強みが隠されている

ことが多い。

 

 

当たり前ですが、

伝播していくコトバというのは

実際に立脚したものではなくては

いけません。

 

 

顧客感動をうたいながらも

一度も顧客を感動させたことのない

企業もたくさんあるものですが

 

 

コトバの土台はあくまでも

選ばれてきた理由でなければ

なりません。

 

 

さらに言えば、コトバは

「選ばれてきた理由」

であると同時に

「選ばれたい理由」を

兼ね備えていなくてはなりません。

 

 

今はまだこだわりよりも

安さに惹かれている顧客が

70いるとしても

 

 

こだわりのサービスを評価して

くれた30にすぎないここに

フォーカスをしてもっと

伸ばしてく必要があるからです。

 

 

実態に根ざしていること。

目指す姿に結びついていること。

 

 

この2つを兼ね備えたコトバを

いかに削り出していくのか。

 

 

杉原のインタビューや取材が

長くなるのは、そういった理由からです。

 

 

いいわけのような

志のような、長文をお許しください^^;

 

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