- Shuhei Nakaso
kintoneとGoogle Looker Studio連携で実現する中小企業のデータ活用
~業務効率化を加速し、データに基づいた意思決定を~
近年、中小企業を取り巻くビジネス環境は激変しており、限られたリソースの中で、いかに効率的に業務を進め、競争力を強化するかが大きな課題となっています。多くの企業が、業務効率化のために 「kintone」 というツールを導入しています。kintoneは、プログラミングの知識がなくても、業務に合わせたアプリを簡単に作成できるプラットフォームです。顧客情報や売上管理、タスク管理など、様々な業務をkintoneで一元管理することで、業務効率化や情報共有の促進などが実現できます。
しかし、kintoneに蓄積されたデータをどのように活用すれば、ビジネスの成長に繋がるのでしょうか? そこで役立つのが 「Google Looker Studio(GLS)」 です。GLSは、kintoneなどの様々なデータソースと連携し、データを分かりやすく可視化するためのツールです。GLSを使えば、kintoneのデータを美しいグラフや表に表示したり、ダッシュボードを作成して重要な指標を一覧で確認したりすることができます。
kintoneとGLSを連携するメリット
kintoneとGLSを連携することで、以下のようなメリットがあります。
- データに基づいた意思決定: kintoneに蓄積されたデータをGLSで可視化することで、現状を正確に把握し、データに基づいた意思決定を行うことができます。
- 業務効率化: データ分析にかかる時間を短縮し、業務効率化に繋がります。
- 問題点の早期発見: データの推移を視覚的に把握することで、問題点を早期に発見し、迅速な対応が可能になります。
- 新たなビジネスチャンスの発見: データ分析から新たな insights を得ることで、新たなビジネスチャンスを発見することができます。
中小企業がGLSを導入するメリット
中小企業にとって、GLSは特に魅力的なツールです。
- コストパフォーマンスの高さ
GLSは基本的な機能を無料で利用できるため、導入コストを抑えることができます。また、専門知識がなくても直感的に操作できるため、導入期間も短く、すぐに効果を実感できます。 - 直感的な操作性
GLSは、プログラミングスキルがなくても、ドラッグ&ドロップなどの簡単な操作で、美しいレポートを作成することができます。そのため、ITに不慣れな方でも、すぐに使いこなすことができます。 - 多様なデータソースとの連携
GLSは、kintoneだけでなく、Googleスプレッドシート、Googleアナリティクスなど、様々なデータソースと連携することができます。そのため、既存のデータ資産を活用し、多角的な分析を行うことができます。 - 柔軟なカスタマイズ
GLSでは、数多くのテンプレートが用意されており、目的に合わせたレポートを簡単に作成できます。さらに、テンプレートをベースに、自由にカスタマイズすることで、自分だけのオリジナルレポートを作成することも可能です。 - 共有のしやすさ
作成したレポートは、チームメンバーと簡単に共有し、共同で分析することができます。また、データが更新されると、レポートも自動的に更新されるため、常に最新の情報を確認できます。
kintoneとの連携で実現する新たな価値
kintoneとGLSを連携することで、部門ごとに様々な効果が期待できます。
経営層向け
- 経営状況の可視化: 売上、利益、顧客数などの経営指標をダッシュボードで一元管理し、経営状況をリアルタイムに把握することができます。
- 例:kintoneで管理している売上データをGLSで可視化し、月別、商品別、地域別の売上推移を分かりやすく表示する。
- 部門間の連携強化: 各部門のデータを統合的に分析することで、部門間の連携を強化し、組織全体の効率化を図ることができます。
- 例:kintoneで管理している各部門の目標達成状況をGLSで可視化し、全社的な進捗状況を共有する。
営業部門
- 顧客分析: kintoneに蓄積された顧客属性や購買履歴をGLSで分析することで、ターゲット顧客を明確化し、より効果的な営業活動が可能になります。
- 例:顧客の地域、年齢、過去の購入商品などを分析し、それぞれに最適なアプローチ方法を検討する。
- 売上予測: 過去の売上データをGLSで可視化し、傾向を分析することで、将来の売上を予測することができます。
- 例:季節変動やキャンペーンの影響などを考慮し、今後の売上を予測することで、適切な在庫管理や販売計画に繋げる。
- 営業担当者別パフォーマンス分析: 各営業担当者の売上目標達成率や顧客獲得数をGLSで可視化することで、パフォーマンスを評価し、改善点を特定することができます。
- 例:成績優秀な担当者の行動パターンを分析し、他の担当者へ共有することで、チーム全体の底上げを図る。
マーケティング部門
- Webサイト分析: Google Analyticsと連携することで、Webサイトのアクセス状況を分析し、改善点を見つけることができます。
- 例:アクセス数の推移、ユーザー属性、流入経路などを分析し、Webサイトのデザインやコンテンツを改善することで、コンバージョン率向上を図る。
- キャンペーン効果測定: キャンペーンの効果を数値で評価し、より効果的なマーケティング施策を立案することができます。
- 例:キャンペーン期間中のWebサイトアクセス数や売上増加率を分析し、キャンペーンのROIを測定する。
顧客サポート部門
- 顧客満足度分析: kintoneで管理している顧客満足度調査の結果をGLSで可視化し、サービス品質の向上に繋げることができます。
- 例:顧客満足度とサービス内容、担当者などを関連付けて分析することで、改善点を特定し、顧客満足度向上のための施策を検討する。
- 問い合わせ対応状況の可視化: 問い合わせ件数や対応時間などをGLSで可視化することで、顧客サポートの状況を把握し、改善につなげることができます。
- 例:問い合わせ内容をカテゴリ別に分析し、よくある質問をFAQ化することで、問い合わせ対応の効率化を図る。
中小企業における導入事例
- 製造業: 生産ラインの稼働率、不良品率などのデータをGLSで可視化し、生産効率の向上に貢献。
- 例:kintoneで収集した製造現場のデータをGLSで分析し、ボトルネックとなっている工程を特定することで、生産リードタイムの短縮を実現。
- 小売業: 売上データ、顧客属性データをGLSで分析し、商品企画や販促活動に活用。
- 例:顧客の購買履歴を分析し、顧客一人ひとりに合わせた商品レコメンドを行うことで、売上向上に繋げる。
- サービス業: 顧客満足度調査の結果をGLSで可視化し、サービス品質の向上に繋げる。
- 例:顧客からのフィードバックを分析し、サービス内容や接客方法を改善することで、顧客満足度向上を実現。
導入時の注意点と成功のポイント
GLSを効果的に活用するためには、以下の点に注意することが重要です。
- 目的の明確化
スモールスタートが成功の鍵です。全ての業務を一気に見ようとせず、まずは特定の部門や業務に焦点を当て、具体的な目標を設定しましょう。例えば、「営業部門の顧客満足度向上」や「生産ラインの効率化」などです。
KPIを設定し、目的を達成するために、具体的な数値目標を設定しましょう。例えば、「顧客満足度を10%向上させる」「生産リードタイムを20%短縮する」などです。
目的やKPIを、関係者全員で共有し、共通認識を持つことが重要です。 - データのクオリティ
kintoneに登録されるデータが正確かつ一貫していることを確認しましょう。データの入力ミスや重複があると、分析結果の信頼性が損なわれます。
必要に応じて、データのクリーニングを行い、不要なデータや誤ったデータを削除しましょう。
データの定義やフォーマットを統一することで、分析の精度を向上させることができます。 - セキュリティ
GLSのアクセス権限を適切に設定し、機密情報への不正アクセスを防ぎましょう。
重要なデータは暗号化して保護しましょう。
GLSやkintoneのセキュリティパッチを定期的に適用し、脆弱性を解消しましょう。 - 継続的な利用
定期的にレポートを見直し、必要に応じて修正や改善を行いましょう。
組織全体でGLSを活用できるよう、研修を実施したり、マニュアルを作成するなど、組織への浸透を図りましょう。
ユーザからのフィードバックを収集し、システムを改善していく仕組みを作りましょう。
ixisが提供するkintone × GLS導入支援 【なぜixisを選ぶべきなのか?】
ixisは、kintone導入支援の豊富な経験とノウハウを活かし、お客様に最適なGLS導入を支援いたします。
- kintoneと組織開発の融合: ixisは、kintoneの専門知識と組織開発の知見を組み合わせることで、ITツール導入だけでなく、組織全体の活性化を図ります。kintoneとGLSを効果的に活用できるよう、社員研修や業務プロセスの改善などもサポートいたします。
- お客様との長期的なパートナーシップ: ixisは、一過性のプロジェクトではなく、お客様の成長を長期的に支援するパートナーとして、共に歩んでいきます。kintoneやGLSの導入後も、継続的なサポートを提供し、お客様のビジネスの成長を支えます。
- 中小企業の課題に特化したサポート: ixisは、中小企業ならではの課題を深く理解し、最適なソリューションを提供します。限られたリソースの中で、最大の効果を得られるよう、kintoneとGLSの活用方法を支援いたします。
- AI技術を活用したサービス: ixisは、AI技術を活用したkintone連携サービスを提供しています。これにより、データ分析の自動化や業務プロセスの効率化など、更なる効果が期待できます。
まとめ
Google Looker Studioは、中小企業が抱えるデータ活用の課題を解決し、ビジネスの成長を加速させるための強力なツールです。kintoneとの連携により、貴社のデータを最大限に活用し、より良い意思決定を行うことができます。
貴社のビジネス課題解決に向けて、ぜひ一度ixisにご相談ください。