CASE STUDY お客さまの導入事例

量産製品の在庫管理システムが、2週間で稼動

株式会社タテイシ広美社
取締役専務 立石 理恵 氏

人口4万人の広島県府中市という小さな町から、日本各地の企業の情報発信を担う情報伝達業の専門家。「町の看板屋」からデジタルサイネージへ進出。今やこの分野では大手も一目置く存在で東京や大阪からのUターン・Iターンで入社した社員も多数在籍するなど、個性あるものづくり企業として、多方面から高い評価を得られています。

看板製作で創業し、LEDビジョンやデジタルサイネージなどに事業を拡大されたタテイシ広美社様。専務取締役として同社を支えられている立石理恵様に、どのような理由や経緯でKintoneによるシステム構築をixisに依頼されたのか、また導入後の感想などもお伺いしてきました。


オーダーメイドの文化で、看板屋から情報伝達業へ。

ー タテイシ広美社さんは、どういった会社ですか?

1977年に創業したときは看板制作の会社でした。バブル崩壊時に、看板の仕事が急に減少しましたが、その後、大手メーカーの電光掲示板の販売代理店として事業を展開することになりました。先代は看板屋でしたので、オーダーメイドの文化が根付いていました。そのため、既成品の電光掲示板には面白みを感じず、自社でシステムエンジニアを集めて新しい製品を開発する決断をしました。

早い段階からホームページを立ち上げ、情報発信と問い合わせの手段として活用してきたことがあり、このことが会社の成長に寄与しました。当初、デジタル看板や電光掲示板は業界の枠を超えた斬新なアイデアであり、社員たちからは驚きや疑問の声も上がったと聞いています。しかし、現在ではデジタル看板とアナログ看板の融合が進み、空間デザインを通じて情報を伝える時代になりました。会社はこのトレンドに乗り、アナログからデジタルまで幅広いサービスを提供できるようになりました。

10年で社員数が約4倍に。

ー 会社を運営される中で、何か悩まれていることはありましたか?

二代目である私たちは、中国の上海に5年駐在したのち、2013年にタテイシ広美社に入社しました。この頃当社は社員30人。今は約110人と急成長しています。会長や相談役が培ってきた歴史があるからこそある会社というのは理解しているのですが、この10年で社員数は約4倍。強みは活かしながらも、10年経過して、ようやく自分たちの空気感になってきたという実感があります

増える社員とどう情報を共有していくのか。

ー kintoneはどういった経緯で使われ始めたのですか?

2003年にISO9001を取得しました。半年に1度内部監査やレビューを行うのですが、2年前に業務手順を見直すときに、情報共有が上手くできていないことがわかりました。「情報共有を紙でやっているのがよくないのではないか?」という声があったので、とある社員がその場でkintoneの簡単なアプリをつくったことがきっかけです。

ー kintoneはどういったものからトライされましたか?

まずは、残業申請からkintoneに変更しました。最初はkintoneで申請したものが本当に受理されるか不安だったみたいで、kintoneで申請はしてくれはするのですが、念のために書類も提出するという社員もいました。3ヶ月くらいちゃんと運用されているというのを確認してからようやく、書類申請はなくなりました。

 

もう、私がやるしかない。

ー それからkintoneはどのように活用されていきましたか?

最初のアプリを作ってくれた社員が辞めてしまったんです。残業申請だけを作って辞めちゃったから、もうやる人いなくなったし、私しかいないと思って。そこから休日申請もkintoneにしてみたり、社員の情報管理や、総務が管理していた車両管理、それから日報もkintoneに変更していきました。

ー どんどん活用されていますね。

仕事を進めるにあたって、アサインした社員がどんな資格をもっているかというのも確認できるようになり、使いやすいということに気づきました。

便利になると同時に、知識が足りないと感じていました。

ー kintoneの構築で何か悩まれていたことはありますか?

そこからどんどん横展開ができる様になり広がっていったのですが、便利になると同時に私の頭の中では描いているアプリが再現できず、徐々にアプリが煩雑になっていきました。トライ&エラーで色々やってみるのはいいのですが、その状態で、私が下手に手を付けると、更にぐちゃぐちゃになりそうだし「kintoneの知識が足りないな」と感じていました。

どこに相談していいかわかりませんでした。

ー 多くの方がぶつかる壁だと思います。

そういったとき、kintoneの専門家の方が月額顧問契約でチャットベースで質問対応してくれるというサービスに出会いました。聞いて答えてくれるのはありがたいのですが、「システム構築をしてもらったらどうなりますか?」と、聞いたら「外注するので300万円からです」みたいなお話で、費用的に合わないと断念し、どこに相談していいかわからない状態でした。

ー ixisを知ったきっかけは何でしたか?

そのとき、当社の良いところと悪いところもしっかり見られている府中商工会議所の方が、ITコーディネーター広島の児玉さんをご紹介くださいました。何か専門家でなんかすごい古臭い人が来たらどうしようとか思ってたんですけど、心配無用で児玉さんからは的確な意見をいただくことができました。その児玉さんがkintoneの構築に関しての専門家としてixisさんをご紹介いただいたというのが経緯です。

ー 支援を受けられて、実際どうでしたか?

今回作っていただいたのが、新規に受注した製造ラインの在庫管理システムです。

非常に短い期間でありながら、細やかな対応をしていただいたのでとても助かりました。

 

ー 具体的にはどんなことが実現しましたか?

今回のプロジェクトでは仕入先から届いた部材や自社で加工した部材をQRコードを用いて入出庫管理し、部材を組み合わせた製品の出荷管理する仕組みを構築していただきました。

 

さらにこれらの在庫状況を顧客に情報提供する必要があったため、kintoneのデータをGoogleシート(スプレッドシート)に出力できる仕組みも合わせて構築していただきました。その結果、紙やExcelを用いた在庫管理は不要になりましたし、リアルタイムで入出庫や出荷状況を把握することができるようになったことで、作業ミスを早期に発見することができています。また帳簿と現場での在庫数の乖離を予防できている点も大きいですね。

わずか2週間で使える状態に

今回のプロジェクトでは御社(ixis)も、弊社のメンバーもとても高い熱量を持って臨んでいたと聞いています。オンラインでの打合せに加えて、実際にこちらまで来ていただいて現場を見ていただいたり、そういった取組みが成功につながっていると思います。振り返ってみれば、2週間ぐらいで実業務に適用できる状態にこぎつけて、その後は実際に使いながら、途中で発生した追加要望にも対応していただいて、プロジェクト開始からわずか1ヶ月で現場がkintoneを使い始めていたので、本当に驚いています。

 

ー 今回は短い間で、みんな自分ごととして取り組まれ、一気に作り込んでいったのでこちらとしても試行錯誤でしたし、とてもエキサイティングなプロジェクトでした。

エキサイティングだったという言葉は、プロジェクトのメンバーに伝えてあげたいです。本当に、クイックにスピード感を持って、私たちからの要望に対して応えてもらいました。ありがとうございました。kintoneについては、本当にいくらでも話すネタがあって、お酒を飲みながら語り明かしたいです。

 

ー 最後になりますが、ixisを紹介するならどんな方に紹介したいですか?

私のようにあれこれアプリ作成をしてみたけど、どうしていいかわからなくなったという方がいいんじゃないでしょうか。チャットベースで問合せの対応をしてくれるというのだけでも随分と助かると思います。あと、広島や岡山の企業ですかね。いざという時に会社にきてもらえるというのは、とても心強いですよね。

 

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